松坂城は、現在の三重県松阪市にあります。
1584年、織田信長さんの娘婿、蒲生氏郷さんが羽柴秀吉さんより12万石を与えられ、居城としていた近江日野からこの地へ移ってきました。
その際に入城した城は、それまで北畠信雄さんが築城し居城としていた松ヶ島城。
氏郷さんは松ヶ島城に入るやいなや、この場所が地理的に今後の経済の発展を見込みにくい城であることを問題視し、1588年に四五百森(よいのはもり)という丘に大規模な城を築きました。
この城を吉祥の木である松と、秀吉さんの居城とした大坂城から一字をもらい、松坂城と命名したといわれています。
その後「松坂」が今の「松阪」に改まったのは、明治に入ってからということです。

松坂城の城下町建設の際には、松ヶ島の住民を強制的に移住させるとともに、氏郷さんの旧領である日野からも近江商人たちを町の中心部に呼び寄せ「日野町」として楽市楽座を設けました。
また、「港町」に伊勢の豪商である角屋氏を呼び寄せたことで、商都松坂の礎が築かれていくことになります。
松坂城の城郭は、本丸、二ノ丸、三ノ丸からなり、その外側を二十町にも及ぶ内堀で囲んでいます。
本丸には三層の天守を建て、近くに二層の敵見櫓と金の間櫓を設けたほか、太鼓櫓や月見櫓、遠見櫓なども築きました。
実際に城に足を運ぶと、当時の建物が残っていたらさぞかし立派なお城だったんだろうなぁと思わせるくらいの立派な石垣がみられます。

松阪城本丸に到着。
本丸が貸切状態で撮影できました。
ここに当時御殿があって、城主や上級武士たちが生活していたことを考えると、すごく妄想が膨らみます。
天守台も本丸の西側に接していて天守閣にもすぐに登れる環境もあったので、たまに登って城下町を眺めてたりしていたのかなぁ。

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